小石川女子のお散歩日記「はいからさんが通る」
某A大学仲良し女子たちの小石川付近の紹介。今回は漫画「はいからさんが通る(大和和紀、講談社)」のご紹介です。
「はいからさんが通る」は1975-1977年に講談社週刊少女フレンドで連載されていた作品です。時は大正。主人公、花村紅緒は女子校へ通う元気でおてんばなはいからさん。シベリア出兵、関東大震災など激動の時の中で巻き起こる登場人物たちの恋愛模様を、ユーモアたっぷりに、そして大きなメッセージを込めて描かれた作品です。
今回この作品を取り上げようと思った理由は、その舞台が小石川周辺であるということ!アニメ化・映画化もされ有名でとても人気のある作品ですが、その世界観を身近に感じられるなんてわくわくしますね!
例えば・・・
講談社漫画文庫第1巻。紅緒の通う学校は「跡無女学館」とされています。これは跡見学園のパロディと言われており、現在は文京区大塚所在の跡見学園ですが、作品の時代には文京区小石川柳町(現在の柳町小学校の敷地)にありました。
同4巻、紅緒の結婚式のシーン。結婚式中に関東大震災が起こり、式場の教会が火事となってしまう。少尉こと伊集院 忍が紅緒を助けに向かう際、その教会の所在地は小石川であることが分かります。
また、紅緒の働く出版社は「冗談社」という名前で、これも文京区音羽所在の講談社のパロディと言われています。
そこで、今回は柳町小学校とおしゃれなイタリアン、カフェを訪ねてみました。
今回は移動にレンタサイクルを使います。まずは後楽園駅で自転車をレンタル。春日自転車駐車場(地下)にて1日500円で借りられます。なんと電動アシスト付き!地域の特徴ともいえる坂道も楽々ですね。
初めにランチ、播磨坂のイタリアン「Pesce(ペッシェ)」へやってきました。かわいい魚のマークとテラス席が目印です。ピザ、パスタ、リゾットなどが1000円程で食べられます。ワインやカクテルも置いてありディナーで訪れても楽しそうです。店内はおしゃれなインテリアで飾られており、窓から見える景色と共に小石川の優雅な雰囲気を味わうことができます。伺った日曜のお昼には行列ができており、地元の方に愛される人気店です。
播磨坂へ戻り、ケーキ屋さん「L’essentielle(レセンシエル)」へ。香りをテーマに作ったケーキがとってもおいしく、カフェで食べることができます。飲み物もお勧めで、ぜひ飲んで頂きたいのはココアとレモネード。どちらも濃~い味わいでケーキと並ぶ主役級です。ケーキは「カシシエ」を頂きました。カシスとショコラに、スパイスの香りがアクセントになったおいしいケーキでした。
次に訪れたのは「柳町小学校」。花村紅緒の大正時代、この地は跡見女学校の敷地でした。それ以前は千代田区神田猿楽町に所在し、生徒数の増加から1888年に小石川柳町に移転しました。当時は紫色の袴にブーツを履いた、いわゆる「はいからさん」が大勢通っており、跡見女学校がはいからさんの発祥ともいわれています。その後、更なる生徒数の増加により1933年に現在の文京区大塚の敷地へ移転しました。
いかがでしたでしょうか。この他にも、夏目漱石の「こゝろ」から主人公の下宿先が伝通院付近であることが分かるなど、小石川は様々なお話の舞台となっています。おしゃれな雰囲気と歴史を一度に感じることのできる文京区小石川へぜひお越しください!